景気は自らつくるもの 青井忠治 伝記
丸井創業者 青井忠治の伝記 「景気は自らつくるもの」
お借りして読ませていただきました。
最近、こんなに夢中になれる本はない!そう思えるほど素晴らしい内容でした!
丸井創業者 青井忠治は早くに両親を亡くし、片目も失明、残る目も弱視のため苦労を重ねた幼少期を送っています。
しかし、彼の凄いところは「逆境をチャンス」に変える、知性!行動力!
丸二商会という月賦販売店に就職したのですが、とことんいじめ抜かれ自殺を考えていたほど。
転機になったのが関東大震災!
何も無くなってしまい、皆が商売を諦めて田舎に帰る中、ひとり商品の修理をやっていました。
そこに銀行から大量注文。事務用品が必要なのです。
彼はこれぞチャンスと販売に力を入れます、が、物はありません。。
そこで物を仕入れて職人に作らせます。
今で言う「SPA」ですね!成功した彼は自信を持ち店で重要な役割を担ってゆくことになります。
が!なんと世界恐慌!
そこで、店主から暖簾分けしてもらう形で独立するのですが。。。
一週間お客さんが来なかったそうです。
そこで諦めず、洋服のSPAを開始。仕入れの勉強をして良いものを安く製造。
「販売は宣伝にあり」と積極的にチラシ一度に3000枚を刷って配っていました。
他がシェアーを落とす中、じわじわと売り上げを上げて行きます。
ちなみにこのとき、丸井という名前になりました。
丸二商会という前身の会社の名前が使えなくなったためと、青井の井を取ったとのこと。
ようやく、成功したかに思えたその時、
第二次世界大戦!
丸井は廃業してしまいます。
しかし、戦後、あきらめず、店を再開!
混沌とした時代の中、今度は月賦手数料を5%と明記するという正直商売を軸に飛躍。
月賦がクレジットという名前に変わりますが、現在の発展はご存知のとおり。
さて、この伝記を読んで学んだ点をまとめますと
1,すべて汝がことなれ
青井が学生時代、鉄鋼王カーネギーが「苦労こそが自分のためだった」という下りを知り逆境に立ち向かうスタンスが身に付いた。以後、青井の座右の銘となります。
2.景気はみずからつくりだすもの。努力をすればひらける!
3.小売業は立地産業
4.店の規模=商品内容
5.人材の育成 「誠実」 「勤勉」 「愛情」
6.広告宣伝の重要性
まさに何もない逆境から景気を作ってきた青井忠治。
大きな時代の変わり目にこの人の生き様に出会えて本当に感銘を受けました。